ポスティングチラシで注文数を増やす!宅配寿司の成功事例
執筆者: 株式会社アドネット
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出前サービスのニーズが高まり、今後も市場の伸びが期待される宅配寿司等のデリバリー業界。しかしその分出店をする業者数も増え、顧客を獲得するための競争は熾烈化しています。「顧客から選ばれる宅配寿司店」となるためには、顧客が店の選択を始める前に働きかける積極的なアウトバウンドマーケティングをすることが大切です。
宅配寿司等のデリバリーサービスのマーケティングは、地域密着型の消費の後押しとなる「ポスティング・チラシ」との相性が良いと言われています。
いわゆる大手系の宅配寿司チェーンの多くがポスティングを販促に導入していることからも、ポスティングチラシの集客効果が伺えますね。では実際、宅配寿司・出前寿司業者は販促においてポスティング・チラシをどのように使いこなしているのでしょうか?ここではその成功事例を見ていきましょう。
「手作りアピールチラシ」で売上大幅アップ
開業10年目となる宅配寿司業者A。しかし近年ではエリア内に競合相手が増加し、注文率が低迷する傾向にありました。「他社とは違う点をアピールしていかないと顧客が掴めない」そう感じたA店は、近隣エリアの競合他社との違いを調査。その上で、「A店らしさ」として『手握り・手作り』という点、寿司のクオリティの高さをアピールしたマーケティングを開始したのです。
ポスティング用のチラシは、長期保存に向いた「パンフレットタイプ」を選択。上質感を強調するために、品の良い光沢感のある厚手の紙質を選択しました。
「手作り・手握り」という点がチラシを見た顧客に最初に伝わるよう、パンフレット表紙では敢えて寿司画像は「イメージ画像」のみに留め、そのかわりに「手握り一筋、うまさの違い。」というキャッチコピーを和風手書き風フォントで大きく配置しています。
またパンフレット内側では、カラー画像付きメニュー一覧に加えて製造中の手元の様子を画像とテキストで掲載。「本格志向」へのこだわりをメニュー説明でも強調しました。
パンフレットタイプのチラシは、配達可能エリアに軒並み配布。チラシ配布の反応は早く、配布の翌日から注文数の上昇が見られました。また「保存型」のチラシとしたことで反応率を長期化させることができ、注文数の上昇傾向は配布翌月にまで持続。宣伝開始後には売上率を前年比160%にまで伸ばすことに成功しています。
「お一人様向けチラシ」でリピーターを多数獲得
開業3年目の出前専門寿司店B店は、いわゆる「ハレの日需要(ハレの日消費)」以外での売上が伸びない点を悩みのタネとしていました。「ハレの日だけでなく、ケの日(日常的)な消費を伸ばすためにはどうしたらいいのか…」そう考えたB店は、現在注目されている「お一人様需要」に着目。「一人前から配達OK」という利便性をポスティングでアピールすることによる平日等の売上アップを狙ったのです。
ポスティング用のチラシでは、長期保存型リーフレット・チラシの表紙に「お一人様から出前致します」と大きく配置。メニュー一覧でも「お一人様用握りセット」「鉄火丼セット」等の一人前用高単価メニューを多めに掲載しています。また「いつもの一日も『ちょっと素敵な一日』に。」というキャッチコピーも添える等、日常的な使い方をして貰えるように工夫しました。
第1回のポスティングでは、店舗周辺エリアに約10,000枚を配布。狙い通りに20代~30代の単身層や高齢独居層等からの注文率が上がった他、新興住宅地の主婦層、駅前の事業所等からランチ注文も受けるようになりました。そのため翌月に行った第二回のポスティングでは配達可能エリア全戸に軒並み配布(約30,000枚)を実施。複数回の配布を行ったことで反応率は更に上がり、注文率は前年比の180%以上という伸びを見せています。
また「少人数分でも出前OK」という利便性による顧客の満足度は高く、リピート使用率が大幅に改善。ターゲット層とマッチしたマーケティングを行ったことで「常連客」を掴め、コンスタントな集客を確保することに成功しています。
「クーポン」に一工夫して反応率上昇
新規参入したばかりの出前専門寿司店C。デリバリーの競合相手が多いエリアであり、また駅前に大手の「持ち帰りずし店」もあることから、いち早く他社から顧客を奪う戦略が必要であると考えました。そのため初めてのポスティングチラシによる宣伝では、「オファー(特典)」に工夫をすることに。インパクトのあるオファーによって、「とにかく店舗のことを知ってもらう」という『認知度アップ』を狙ったのです。
ポスティングチラシでは、見開き型メニュー表に加えて「クーポン入り封筒」を添付。封筒表面には「この地域にお住まいの方だけが使えるお得なクーポンです」と書き、『特別待遇である』という印象をアップさせました。またクーポンは「大人数用割引」「ドリンク無料」「サイドメニューのおまけ」「10%割引」といった複数種類を封入しています。
クーポンを複数封入した理由には、「消費者の多様性に答える」「豪華さ(インパクト)・オトク感を出す」といった意味もありますが、複数事例を出すことで見込み客側の「クーポン使用の後押し」をする意味合いが大きいです。消費者心理には「Aのみ」を提示されると「Aを使うか、使わないか」というYES/NOの二択の答えが浮かびますが、「AとBとC」を提示されると「このうちどれを使うか」という「YESのみ」の判断に傾くという傾向があります。つまりクーポンを見た顧客は「どれか一つは使おう」と考えやすいというわけですね。
心理的効果を狙ったオファー(特典)の影響は大きく、ポスティングチラシのクーポン使用率は20,000枚配布に対して5%以上という好成績となりました。クーポン使用によって近隣エリアの認知度もアップし、多くの顧客を掴むことに成功しています。
<おわりに>
ポスティング・チラシによる集客効果を十分に生み出すには、まず今回の宣伝の狙いやアピールすべき店の特色を絞り込むことが大切です。ひとつでも良いので「自社と他社との違い」を考え出し、それを全面に打ち出したチラシを制作するようにしましょう。
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