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集客できる美容室チラシの特徴は?ポスティングのコツも解説

美容室のポスティング
日本全国の美容室の数は、実に27万軒以上(参照:「令和4年度 衛生行政報告例」厚生労働省調べ)。1日に41軒以上というハイペースで新しい美容院・ヘアサロンが誕生しています。顧客獲得競争がいかに厳しいものであるかがわかります。

美容室・ヘアサロン経営者の方の中には「顧客がほとんどつかない」と嘆く人も少なくありません。また「新しい店に顧客が流れてしまった」という老舗店からの声も聞かれます。反対に、小規模店舗でもリピート率を上げている店舗もあります。その差の1つに「ポスティングなど、地域密着型宣伝に力を入れられているかどうか」が大きな要素です。

この記事では美容室・ヘアサロンの宣伝における「ポスティングチラシ」作成のコツについて解説をしていきます。
【目次】
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美容室の集客は「地元顧客」へのポスティングが有効

厚生労働省の消費者アンケートによれば、20代以上の男女1,000人のうち、定期的(半年~1年に1回以上)に美容室に通っている人は全体の約7割です。
定期的(半年~1年に1回以上)に美容室に通っている人の割合グラフ
また、美容室を選ぶ基準としては以下のような理由が挙げられました。
美容室を選ぶ基準の理由
やはり多くの人が「値段」や「お店の雰囲気」を店舗選びの基準にしているようです。その中で注目したいのは、3番目に多い理由となっている「家や職場、最寄り駅といった生活圏内からの距離」です。

特に30代以降の女性の場合、「店舗の場所」を重要事項として見ている傾向があります。つまり、新規・リピーター客を多く獲得していこうと考えるのであれば「店舗から通いやすい距離に住んでいる地域住民」に対してのマーケティングが重要ということになります。

配布地域を細かく指定できる「ポスティングチラシ」であれば、地元住民へダイレクトに宣伝することが可能です。

「地元の美容室」の認知度は意外と低い

「近所に住んでいる人なら、お店のことは知っているはず…」「オープンチラシで一度宣伝したし、認知度は十分なのでは?」こう思っている美容室・サロン経営者の方は少なくありません。ところが実際には、住民の「地域の店舗認知度」は意外と低いことがわかっています。

住民が視認をする店舗は、主にその人の日常生活での活動範囲のみです。人が注意を向ける範囲には限界があり、ビル1F以上にある店舗のことが「まったく目に入っていない」という事例が珍しくありません。一般的に、地域住民が1km圏内で把握している店舗は、全体のわずか10%~15%程度であると言われています。

中でも以下のような店舗の場合、「住民に知られていない」という確率は高いでしょう。
認知度の低い店舗の特徴
上記の問題を改善するうえで、ポスティングチラシは有効な手段となります。「家の近くの美容院に良いところがあれば通いたい」と考えている潜在的ターゲットは、チラシをチェックしてくれるでしょう。
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美容室のポスティングチラシ作成7つのポイント

美容室のポスティングチラシで集客を狙う場合、見た目のおしゃれさ以上に、「行動に移してもらえるチラシ」である必要があります。ここからは、美容室のポスティングチラシ作成のポイントをご紹介します。
美容室チラシ作成の7つのポイント

美容室のペルソナを明確にする

チラシのデザイン作成の前に、誰にチラシを届けたいのかペルソナを設定するところから始めましょう。ペルソナとは、商品・サービスを利用する「架空の顧客像」のことです。ペルソナを決めることで、デザイン全体の方向性や訴求点が見えてくるようになります。

美容室のペルソナ例を以下にご紹介します。
個人のプロフィール
名前 佐藤 明美(さとう あけみ)
性別 女性
年齢 28歳
居住地 東京都
職業 IT企業の営業職
収入 500万円
起床時間 AM 6:30
就寝時間 PM 11:00
既婚・未婚 未婚
外食 or 自炊 平日は外食、週末は自炊
SNS Instagram、X、LINE
ライフスタイル
趣味 ヨガ、ショッピング、カフェ巡り、読書
休日の過ごし方 友人とランチやショッピング、カフェでリラックス、美容室やスパで自分磨き
よく行くお店 表参道や渋谷のカフェ、デパートのコスメカウンター、ファッションブティック
よく読む雑誌 「美的」「VOGUE JAPAN」「ELLE」
好きな食べ物 サラダ、パスタ、スイーツ
好きな映画 ロマンティックコメディ、ヒューマンドラマ
流行への感度 高い。最新のファッションや美容トレンドを常にチェックし、取り入れる
価値観
性格 明るく社交的、好奇心旺盛で新しいもの好き
お金の使い方 自己投資に積極的。特に美容とファッションには惜しまず使う
お店を選ぶ基準 品質、ブランドの信頼性、トレンドに合っているか
抱えている悩みとニーズ
抱えている悩み 髪のダメージ、スタイリングのマンネリ化、忙しくてリラックスする時間がない
悩みの解決方法 美容室での定期的なヘアケアやスタイルチェンジ、新しいヘアケア商品の試用
どうなりたいか? 髪を健康で美しく保ち、常に新鮮でトレンド感のあるスタイルを楽しみたい
購入の懸念事項 サービスの質、スタイリストの技術、料金に見合った価値があるか
お店の認知プロセス ポスティングチラシ、SNS

自店舗ならではの「強み」を見つける

多々ある美容院・ヘアサロンの中で顧客を獲得していくには、他店とは違う「その店ならでは」の強みを打ち出すことが重要です。

「デジタルパーマに自信がある」「ヘナを使ったナチュラルなカラーリングができる」「託児サービスがあるからママでも安心」……これらの強みを魅力と感じてくれる顧客の利用満足度は、総じて高くなる傾向があります。つまり、リピーター獲得にもつながるのです。

ポスティングチラシに工夫をした店舗の中には、3回までの新規リピート率を60%にまで押し上げることに成功した店舗も存在しています。

店舗・サービスの強みをキャッチコピーで端的に訴求

自店舗の強みを端的に表すキャッチコピーは、チラシの反響を高めるうえでも重要なポイントです。読み手はチラシの印象を3~5秒で決めると言いますから、まずはキャッチコピーを見て、チラシをじっくり見るかどうかを判断します。

あまり長すぎるキャッチコピーは読んでもらえませんので、文字数は20文字前後が望ましいです。凝った言い回しを考える必要はなく、お客様からの実際の声や口コミ評価の内容なども反映しながら、コンパクトにまとめてみましょう。

キャッチコピー作成のコツは、以下の記事でくわしく取り上げています。ぜひ参考にしてみてください。

顧客の行動を促すチラシ構成にする

顧客の行動を促すチラシ構成としては「PASONAの法則」が主流です。6つの単語の頭文字を取ったもので、「P ‐ A ‐ S ‐ O ‐ N ‐ A」の順番に情報を配置することで、問い合わせや来店につなげやすくなります。
PASONAの法則
美容室チラシの例は以下の通りです。
Problem(問題) 毎日の忙しさでヘアケアが後回しになっていませんか?
Affinity(親近感) 当店は、日々のストレスや疲れを癒し、あなたの髪を健康で美しく保つお手伝いをいたします。
Solution(解決策) 当店では、プロのスタイリストがあなたに最適なヘアケアとスタイリングを提供します。最新のトレンドを取り入れたカットやカラー、ダメージヘアを補修するトリートメントで、理想の髪を実現します。
Offer(特典) 初めてご来店のお客様には、全メニュー20%オフの特典をプレゼント!さらに、無料のヘアカウンセリングも実施中です。
Narrowing Down(絞り込み) この特典は、先着50名様限定とさせていただきます。お早めのご予約をおすすめします!
Action(行動) 今すぐご予約を!お電話またはウェブサイトから簡単にご予約いただけます。お友達をお誘いの上、ご来店ください。素敵なヘアスタイルで、日々の生活に彩りを加えましょう。

スタッフや店舗の雰囲気がわかる写真を載せる

写真が視覚的に与える情報量は多いです。店舗の外観・内装の写真や、そこで働くスタッフの写真をチラシに掲載することで、読み手に親近感や安心感を与える効果があります。美容室の場合であればカットモデルを使用したビフォー・アフターの写真なども、サービスの品質を担保する根拠となります。

プライバシーの観点から、スタッフの顔写真を載せられないケースもあるかと思います。その際は似顔絵に変えてみてもよいでしょう。また、写真・イラストだけでなく、自己紹介文などのキャプションをつけると、より温かみのあるチラシとなります。

実際の「お客様の声」を載せる

実際に店舗に来店したことのあるお客様の声や、予約サイトでの口コミなどを掲載するのも効果的です。初めて行く店舗に対しては、「失敗したくない」という思いを持っている人は多いです。そんな時に、実際のユーザーからの声は、来店を促すひと押しとして機能します。

さらに、もうひと手間加えるとしたら、お客様の声は直筆で掲載すると、より説得力が増すのでおすすめです。

チラシ限定のクーポンをつける

チラシからの予約申込・来店へと繋げる大きな要素となるのがクーポンです。具体的には、「チラシ持ち込みの方だけの割引」や「割引クーポン」などです。

また料金割引だけでなく、マッサージサービス・トリートメントサービスといった「無料特典」を付加させる方法もあります。このような「チラシを見た人だけが受けられる特典」を設けることで、消費者側の「ちょっと得ができる」「使わないと損かも」という心理に働きかけることができるのです。

近年では美容室・サロン検索サイト経由予約によるWebクーポンやLINEクーポンなどもありますが、それらのデジタルクーポンに比べて「手元に残るクーポン」は使用率が高いと言われています。物理的に手にする特典だからこそ、「捨てるのが惜しい」「使っておきたい」という気持ちが働きやすいのです。

また、クーポンをつけることで、チラシによる反応率がどの程度なのか、反応が良い年齢層・地域等が測定できます。クーポンの回収率を見ながらチラシ内容をより精査しターゲット層に近づけていくことで、次回以降のポスティングで反響が上がる可能性もあります。

美容室のポスティングで気をつけるべきこと

チラシを用意したら配布を行います。この章からは、ポスティングをするうえで気を付けておきたいポイントをご紹介します。
美容室のポスティングで気をつけること

「商圏」をベースにターゲットが多いエリアに配布する

ポスティングをするうえで重要なのは、配布エリアの選定です。ターゲットが少ないエリアにチラシを配布しても効果はありません。店舗が集客可能な範囲のことを「商圏」と呼び、その範囲によって1次商圏~3次商圏に分けることができます。
1次商圏~3次商圏の区分
一次商圏 顧客が徒歩10~15分で通える範囲
二次商圏 顧客が自転車で10~15分で通える範囲
三次商圏 顧客が車・電車で30~40分で通える範囲
店舗に近いエリアで集客をしたい場合は、1次~2次商圏が妥当でしょう。さらにその商圏内でターゲットが多く住んでいるエリアを割り出すと、より効率的に集客ができます。

ポスティング業者に配布を依頼すれば、国勢調査等の正確なデータをもとに、エリアを割り出してくれます。
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チラシは異なるデザインでABテストを行う

可能な限りチラシはAとBの2つのパターンを用意しておき、同時に配布することをおすすめしています。というのも、どちらのパターンがより反響があったかを確認することで、より反響を高めるチラシをブラッシュアップしていくことができるからです。

と言っても、まったく異なるデザインのチラシを用意する必要はありません。たとえば、メインのキャッチコピーや写真を変えるだけで問題ありません。

チラシ配布後は必ず効果測定を行う

ポスティング後は必ず効果測定を行うようにしましょう。ポスティングの場合はチラシの反響率を見ます。反響率は「反響数 ÷ チラシの配布枚数 × 100」で算出することができます。

ポスティングの効果が想定より少なかった場合は、原因を分析してみましょう。配布エリア、配布タイミング、チラシのデザイン……考えられる要因はたくさんあります。

一回のポスティング結果で判断してしまうのではなく、ブラッシュアップを行ったうえで再度ポスティングしてみるのをおすすめします。改善の結果、反響率が上がったケースもたくさんあります。

ポスティング以外の宣伝方法も掛け合わせる

近年ではWebサイトやSNSでの集客が主流です。ポスティングだけに絞るのではなく、これらの方法と掛け合わせることで、相乗効果が狙えます。

美容室のポスティングチラシに関するよくある質問

美容室のポスティングチラシに関連したよくある質問に回答します。
美容室のポスティングチラシに関するよくある質問

Q. チラシに必ず記載しておくべき情報はありますか?

美容室のポスティングチラシには、以下の内容を必ず掲載しましょう。

・ メニュー・料金
・ 店舗の外観/内観のチラシ
・ スタイリスト・アシスタントの写真/イラスト
・ お得なクーポン
・ 店舗へのアクセス地図

Q. 美容室のチラシの反響率はどれくらいですか?

美容室チラシの反響率はおよそ0.1~0.2%、10,000枚のチラシを配布して10~20件の反響がある計算になります。

Q. 自分でチラシを配ろうと思うのですが、注意点はありますか?

自店舗の人員でポスティングを行う場合は、クレーム発生時の対応について、事前に決めておくことが大切です。最も多いクレーム内容は「ポストに「チラシの投函禁止」と書いているのにチラシが入れられていた」というものです。暗い時間帯にポスティングをするとこの表示に気づけないことがあるので、見落とさないよう注意しましょう。

また、万が一クレームが発生した場合は、初動が何より肝心です。すぐに住人の方に連絡を取り、謝罪の言葉と、今後はチラシを投函しない旨を伝えるようにしましょう。

ポスティングは特別な資格は必要なく誰でもできますが、ポスティングのやり方によっては違法行為に抵触してしまうおそれがあるので、その点は注意しなければなりません。以下の記事でくわしく紹介していますので、ポスティングを行う前にぜひご参照ください。

Q. ポスティングを業者に依頼するメリットは何ですか?

ポスティング業者に依頼するメリットは以下の3点です。

・ ターゲットの多いエリアを割り出すことができる
・ 過去にクレームがあった物件を回避できる
・ 人的・時間的コストの節約になる


また、依頼する業者によってはチラシのデザインやクレーム対応まで請け負ってもらえます。

Q. ポスティングを外注する場合、いくらくらいかかるか知りたいです

チラシの配布だけを依頼する場合、A4チラシ10,000枚を軒並み配布で3~5万円、セグメント配布の場合で5~10万円が相場です。

チラシのデザインや印刷も外注すると、上記に加えてプラス3~10万円を見ておくとよいでしょう。
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まとめ|チラシの反響を上げるには「配布後のブラッシュアップ」が大事!

美容室のチラシ反響を上げるポイントやポスティング時の注意点をご紹介してきました。

ポスティングは配布エリアやターゲット設定、チラシのデザインなど、様々な要素が作用しあい反響に繋がっていくので、一回の配布で結果を出すのは至難の業です。だからこそ、ポスティング後は効果測定を行い、ブラッシュアップできる点をきちんと分析することが大切です。

また、実績の豊富なポスティング業者に依頼することで、エリアやデザインの具体的なアドバイスをもらえます。
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