葬儀社・葬儀屋の宣伝にGISポスティングが用いられる3つの理由と活用事例
かつては「営業をしなくても集客できる」と言われてきた葬儀屋・葬儀社・葬祭場等の葬儀関連ビジネス。しかし葬儀の多様化・葬儀の在り方の変容等によってその市場の流れは大きく変わり、積極的かつ効率的なマーケティングを行わないと集客が見込めないようになっています。
そんな中、特に小中規模の葬儀社・葬儀屋の宣伝媒体として注目を浴びているのが「GISポスティング」という宣伝手法です。地理情報システム・商圏データを用いてチラシの配布エリアを絞り込んでいく方法ですが、なぜ今この手法が注目されているのでしょうか?今回は葬儀社・葬儀屋の宣伝にGISポスティングが用いられる理由と、その宣伝活用事例についてご紹介していきます。
葬儀社・葬儀屋の宣伝としてGISポスティングが注目される理由とは?
1.チラシ媒体による認知度&信頼度上昇
葬儀は人生の中でも、指折りの重要度を持つライフイベント。「
故人をきちんと送りたい」「
トラブルを避けたい」と考える人が多いのですが、その反面「
葬儀社への不安がある」と感じる人も多いのが現状です。2015年に行われた消費者アンケート調査(40才以上の葬儀経験者対象)では、葬儀社選びにおいて「
不安があった」と回答した人は
全体の73%にも及びました。悪徳な葬儀社による
過剰な安売り広告、
請求段階でのトラブル等が消費者側の不安視を高める一因ともなっているようです。
しかし結婚式場等の催事とは異なり、葬儀社選びにおいては「
じっくりと企業を選ぶ時間が無い」というケースがほとんど。そのため多くの人が「名前を知っている葬儀社」「大手葬儀社」といった「
自分が知る限りの信頼度のある企業」を短時間で選んでいます。知名度の低い中小規模の葬儀社にとって、「
名前を知られていない」「
認知をされていない」という点が葬儀社選びでのビハインドとなる大きな理由となっているのです。
「
葬儀社選び」の段階において選択肢の最優先に登るためには、
事前に消費者の認知度ならびに信頼度を高めておく必要があります。まずは名前を覚えてもらうことが必須ですし、経営者やスタッフの顔写真、経営理念や葬儀に対する心構え等を知ってもらうことも信頼度を高める大きな要素です。
各戸のポストに配布される「
ポスティング・チラシ」であれば、葬儀社の名前やサービスの特徴、スタッフの様子等をスピーディーに消費者に告知する事ができます。また消費者側の需要が高い「
葬儀マナーブック」等が付いたパンフレット形式であれば、家庭内に保管され、事ある毎に名前等を視認されることも増えるでしょう。企業名等との接触回数が増えることで、消費者側の企業に対する
信頼度・好感度は更にアップしていきます。「
消費者が葬儀社選びに入る前」のチラシ宣伝活動が、消費者の選択を大きく左右するのです。
2.「自分らしい葬儀」への需要を伸ばす
2000年代以降、葬儀の在り方の多様化はますます進化し、「家族葬」や「一日葬」だけでなく、
フラワーセレモニー(花葬)、音楽葬といった
自由葬、宗教色の無い「
偲ぶ会」等が執り行われることも増えています。しかし葬儀の多様化に対する消費者の認知度はまだやや低いところにあり、「自分らしい葬儀」に対する需要はあるものの、「
実際にどんな葬儀ができるのかはよく知らない」という人が多いのが現状です。
ポスティングチラシの画像やキャッチコピーで「
新しい葬儀の形」を提案すれば、「
オリジナリティのある葬儀にしたい/自分らしく葬儀を行いたい」という
潜在的需要を持っている消費者の需要を顕在化させることができます。例えば美しい花がたっぷりと使われたフラワーセレモニーのパンフレットを見て、「こんな葬儀の形もあるんだ」とインパクトを受ける人は多いことでしょう。「この葬儀社に頼めば、自分らしい葬儀ができる」「この葬儀屋を選べば、家族が満足できる葬儀ができるかも」と感じさせられるチラシを作ることで、
葬儀の事前相談・葬祭見学会等への参加率等を高めることも期待できます。
3.GISポスティングならターゲット層の多いエリアに集中宣伝
葬儀の多様化が進む中、葬儀社・葬儀屋の宣伝では「
ターゲット層の絞り込み」が重要であると考えられるようになっています。例えば前述の「
自由葬」といったオリジナリティ色・個性の強い葬儀や生前葬については、ハイミドル層等の
旧来式葬儀を好まない世代からの反響が強い傾向です。また都市部に住む70才以上の高齢者家庭からは「家族・親族への負担を減らしたい」「大きすぎる葬儀は避けたい」といった需要も見られ、
ワンデーセレモニー、
コンパクトスタイルの家族葬等への反応度が高まっています。年代・性別・ライフスタイル等によって異なる葬儀への需要を考え、
自社の特徴やサービスにマッチするターゲット層に的確に宣伝を行うことが大切なのです。
地理情報・商圏データ等を用いる「
GISポスティング」では、国勢調査データ・不動産調査データ・推計年収データ等の様々な数値を使って「
ターゲット層の多く住む地域」を抽出することができます。
複数のセグメントを使った抽出もできるため、例えば「70代の女性の多い地域」「80代の富裕層が多い地域」といった細かな絞り込みも可能です。エリア指定は市区町村範囲ではなく、「丁目」まで細かく指定することもOK。
ターゲット占有率の高い地域に集中的なチラシ宣伝を行うことで、
チラシの反響度・反応度を高めていくことが期待できます。
葬儀社・葬儀屋の宣伝にGISポスティングを使った活用事例
音楽葬を主体にした葬儀パンフレットチラシ
【宣伝対象・配布予定チラシの特徴】
- ・ロック・クラシック・演歌等、故人の好みの音楽を随所に流す音楽葬
- ・バイオリン・ピアノ・ギター・ハープ・シンセサイザー等の生演奏可能
- ・コンパクトな家族葬の他、大型葬儀にも対応
- ・一日の流れやプラン選びを詳しく掲載したパンフレット形式
- ・「葬儀らしさ」を廃したスタイリッシュなチラシデザイン
【ターゲット層想定】
音楽を趣味とした親しんできた高齢者層、ならびにその家族がターゲット層となる。近年ではロック系・ニューミュージック系等の生演奏の受注率が上がっていること、若々しいイメージのあるチラシデザイン等から、10代の頃からロック・ニューミュージック等に親しんできた率が高い
60代~70代前半のシニア層からの好反応が特に期待できる。生演奏の他、映像等のオプションプランの追加・グレードアッププランの受注数を上げたいので、
葬儀に対しての費用をかけられる準富裕層以上のクラスに対し集中的に宣伝を行いたい。
【GISによる抽出・宣伝例】
国勢調査データから、「65才以上の親族の居る一般世帯」ならびに「65才以上のみで構成された一般世帯」の多い地域を抽出。更に「65才以上~75才未満の男女」が多い地域のデータを加えることで、
音楽葬のメインターゲットの多い地域を絞り込んでいきます。ここに推計年収データの「世帯年収700万円以上」のデータを加えることで、
グレードの高い葬儀を選びやすい準富裕層クラスの高齢者占有率が高い地域を絞り込むことが可能です。
フラワー葬の葬祭見学会開催チラシ
【宣伝対象・配布予定チラシの特徴】
- ・自由葬や無宗教の葬儀であるフラワーセレモニーのプラン提案
- ・個人で異なる趣味・好みに合わせた花祭壇をオーダーメイド可能
- ・エンディングフォト・エンゼルメイクはトップスタイリストが担当
- ・エンディングドレスのオーダー可能
- ・担当スタッフは全員女性
- ・オリジナルプランを見られる無料葬祭見学会を開催
- ・生前の当人の入会もしくは同居家族の入会によるサービス・特典あり
【ターゲット層想定】
華やかなアレンジメントフラワーのオーダーメイドができる他、メイク・衣装方面へのサービス充実度が高く、女性スタッフによる
きめ細やかなサービスが受けられることが大きな特徴。そのため
女性からの反響が大きいと考えられる。美容・ファッション等にも興味関心度が高い60代~80代の女性層、ならびにその家族がメインターゲットとなる。自宅葬でのサービスも可能だが、提携している葬儀場での葬儀プランを推していきたいため、
葬儀場使用を想定しているユーザーが理想的。見学会における入会を促進したいので、入会金等の費用をスムーズに供出できる平均以上の収入世帯をターゲットとしたい。
【GISによる抽出・宣伝例】
国勢調査データから、60才以上~90才以下の女性が多いエリアを抽出。更に高齢者世帯の平均年収である300万円台を超える「平均年収400万円台以上」の推計年収データを加えることで、
オリジナリティのある葬儀に費用を出しやすい世帯の占有率が高いエリアを絞り込んでいけます。また不動産調査データによる「共同住宅借家世帯数/共同住宅持家世帯数」の多い地域のデータを加えれば、
葬儀場の使用を想定に入れているマンション住まいの高齢者ターゲットに向けて、集中的にチラシ宣伝を行えます。
<おわりに>
消費者の企業・店舗に対するイメージは、チラシ等を見た時の「
第一印象」によって決まると言われています。配布エリアを的確に絞り込めるGISポスティングであれば、配布枚数を抑えてその分だけデザインや画像にこだわったチラシを制作し、
第一印象のイメージアップを図ることも可能です。
潜在需要を持つユーザーの目に飛び込むようなチラシを制作し、
認知度アップ・イメージアップを行っていきましょう。
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